ファンガクリームの大きなメリットが、細菌にもカンジダ菌にも利用できる点です。なぜそれがメリットとなるのか、成分などからメリットを深読みしていきましょう。
細菌とカンジダの違い
そもそも細菌とカンジダの違いは何かです。これを知らないと、細菌とカンジダの両方に効くと言われてもあまりメリットの実感がありません。
まず細菌とは、大腸菌や黄色ブドウ球菌などの事であり、食べ物が腐るというのは細菌が食べ物の糖分をエサにして繁殖したからです。エサさえあれば細菌は繁殖し、細胞壁の中にDNAを持ちます。そして、細菌を殺すためには抗生物質が必要です。
一方でカンジダとは真菌で、カビの仲間です。細菌と違ってDNAが細胞膜に守られていて、細胞の構造は人と似ています。カンジダ菌を殺すためには抗真菌薬が必要で、細菌に利用される抗生物質ではカンジダを殺せません。
性器トラブルならばカンジダも細菌も両方あり
細菌と真菌はどちらも皮膚トラブルの原因になり、症状が似てる場合があります。また、男性も女性も性器に細菌とカンジダは繁殖しやすく、トラブルのもととなります。
男性の場合、カンジダが原因でトラブルを起こすとカンジダ性亀頭包皮炎となり、抗真菌薬を利用します。また、細菌が原因だと細菌性亀頭包皮炎となり、抗生物質を利用します。しかし、細菌もカンジダ菌も亀頭包皮炎はかゆみ、痛み、赤みなど症状が似ています。カンジダだと白いカスが付くという特徴もありますが、白いカスは症状が悪化しないと現れない場合もあり、亀頭包皮炎の原因菌を探るのは困難です。
女性も同じく、カンジダ膣炎と細菌性膣炎があります。かゆみなど症状が似ていて、カンジダは白いおりもの、細菌は灰色や緑のおりものという違いはありますが、見分けが困難な場合もあります。
見分けが付かないから便利
見分けが付かないからこそ、ファンガクリームはどちらの菌かな?と推測する必要がなく、「トラブル?ならば塗っておこう。」と手が出しやすいクリームなのです。また、手が出しやすいからすぐに塗れ、症状の悪化を防げます。
薬だと抗生物質の薬、抗真菌の薬と区別される場合が多いのですが、ファンガクリームは区別なく利用できます。だから細菌とカンジダ菌の両方に塗れるのは、大きなメリットなのです。
細菌とカンジダに効く成分
では、どんな成分が細菌とカンジダ菌である真菌に効くのか、ファンガクリームの成分を説明していきます。
まずティーツリーオイルです。オーストラリアが原産で、細菌とカンジダ菌両方を殺菌できます。ティーツリーは高い評価から、戦時中のオーストラリア軍の薬としても利用されました。
また、ラベンダーオイルは抗真菌になると実験で明らかになっています。そして、ユーカリオイルも殺菌力があると実験で分かっています。
また、ユーカリオイルとオリーブオイルは黄色ブドウ球菌という細菌性亀頭包皮炎の原因になる菌を用いた実験でも殺菌力が明らかになっていますし、蜜蝋とオリーブオイルを混ぜたものがいんきんたむしなどの真菌に対抗する力があるのも実験で分かっています。
これらのオイルはファンガクリームに配合されていて、実験でもその力が分かっています。
ファンガクリームは実験で明らかになってる成分だけでなく、この他の成分を含めて11種類もの成分で構成されています。細菌とカンジダ菌の両方にアタックできるからこそ、価値が高いのです。