
カンジダは成人女性の印象が強いのですが、子供でも感染する可能性があるため注意が必要です。実際に、女児が股をかゆがっているなどカンジダが疑われる症状が現れていることもあるとされています。女児のカンジダはなぜ発症するのか、何科に行けば良いのかなど考えていきましょう。
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女児がカンジダになる理由
女性器は出産の時の産道になり、月経では血の通り道になるなど重要な器官です。そのため、女性の膣には自浄作用が備わっていて、いつも清潔な状態を保つようにしています。具体的には、デーデルライン桿菌が膣内を酸性に保ち、細菌の繁殖を抑えていると考えられています。
女児にも膣の自浄作用はありますが、まだ体の機能が未熟なため自浄作用が十分に働かない場合もあります。すると、カンジダ菌が増殖して性器カンジダのような状態になりやすくなることがあります。しかもカンジダ菌は健康な体であっても性器に存在し、他の菌と共存していることが多いです。共存していた菌が増殖すると問題になることがありますが、カンジダ菌は元々いる菌なので自浄作用のバランスが崩れることで増殖しやすくなると考えられています。
カンジダ膣炎の原因菌を持っているため、未熟な女児は自浄作用のバランスが崩れるだけで炎症を起こしやすい場合があると言えます。
皮膚科か小児科へ
女児でカンジダが疑われる場合は、皮膚科か小児科に相談することが一般的です。婦人科は何歳からでも相談できますが、女児にカンジダのような症状が出た際に相談した親の多くは皮膚科か小児科を利用しているようです。また、泌尿器科に行く場合もあります。小児科はその子のかかりつけの医院であることが多く、女児が慣れているため安心できることや、待合室におもちゃや本があるため待ちやすいという理由で選ばれることがあります。また、カンジダではなく単なるオムツかぶれの場合もあるため、婦人科よりも皮膚科や小児科の方が受診しやすいこともあるでしょう。
小児科で対応が難しいと判断された場合は、医師の指示に従って他の診療科を受診すると良いでしょう。
お風呂では感染しない
母親や父親がカンジダで、女児と一緒にお風呂に入ると感染するのではないかと心配になる人もいるでしょう。または、女児がカンジダで一緒にお風呂に入ると親に感染させてしまうのではないかと心配になる場合もあるかもしれません。しかし、一般的にはお風呂場での感染は考えにくいとされています。
これは、風呂場ではお湯に浸かる、シャワーを浴びる、体を洗う、体を拭くなどでカンジダが体に付着したままになることが少ないためです。カンジダは肌に付着したとしてもすぐに感染するわけではなく、感染には時間がかかるとされています。また、健康な体であればカンジダは増殖しにくいため、お風呂場に一緒に入ったからといって親子間で感染する心配はあまりないと考えられています。
カンジダ以外で疑われる事
女児は肌が薄く、大人よりも汗をかきやすいなどの理由でカンジダ以外にも肌トラブルが起こりやすい年代です。
カンジダ以外で疑われるのは、オムツかぶれです。カンジダが関与してオムツかぶれになることもありますが、単にかゆみや赤みがある場合はオムツかぶれの可能性も考えられます。
また、黄色くてにおいのあるおりものがある場合は、外陰腟炎の可能性があります。ブドウ球菌や大腸菌が膣内に入り込んでいることがあるかもしれません。
こういったお尻周りのトラブルを避けるためには、トイレでお尻を拭く時に肛門から前に向かってではなく、肛門から後ろに向かって拭くようにしましょう。肛門から前にペーパーを動かしてしまうと、肛門の菌が膣内に入りやすくなるため、女児に正しい拭き方を教えてあげることが大切です。