デリケートゾーンにかゆみなどをもたらすカンジダは、性行為によってパートナーにうつるのでしょうか。
カンジダの症状はデリケートゾーンに集中しているため、どうしても性行為によってうつるのでは?と心配になってしまう人もいるでしょう。
ここでは、カンジダが性行為でうつるのかどうかについて、お話ししていきます。
カンジダは性行為でうつることもある
結論から言いますと、カンジダは性行為でうつることもあります。
とはいえ、性行為によってカンジダがうつる確率はとても低く、ほとんどないと言ってもいいほど。
性行為によってカンジダがうつるのは、男性から女性というパターンが圧倒的に多いです。
性行為によって、男性がカンジダを発症するというケースは少ないのではないかと思います。
その理由について説明しましょう。
一言でいうなら、男性はカンジダを発症しにくい、ということ。
そもそもカンジダを引き起こしているカンジタ菌は、誰もが持っている常在菌です。
女性の方がたくさんのカンジタ菌を保有している、なんてことはありません。
ではなぜ、女性はカンジダになりやすくて、男性はなりにくいのでしょうか。
その違いは、男女の性器の構造にあります。
女性の性器は体の内側にありますが、男性の性器は体の外に露出していますよね?
この作りの違いによって、カンジタ菌の増殖のしやすさに差が出るというわけです。
カンジタ菌は温かくて湿った場所を好み、乾燥した場所は嫌いです。
つまり、女性の膣はカンジタ菌の好きな場所、男性の男性器はカンジタ菌の嫌いな場所、ということ。
男性はたとえ男性器にカンジタ菌がついたとしても、乾燥しやすいという環境のため、カンジタ菌が増えることがありません。
そのため症状も出にくく、自分でも気づかないことが多いです。
しかしこれは、無意識のうちに女性にカンジタ菌をうつしてしまうかもしれない、ということを覚えておいてください。
自分が気づかないだけで、実はカンジタ菌を持っていることは常に頭の片隅に置いておかなくてはなりません。
もちろん、性行為によってカンジダがうつる確率は5〜10%ほどと高くはありませんが、気を付けるに越したことはないでしょう。
性行為によってカンジダがうつるのを防ぐには?
性行為によってカンジダがうつるのは、女性側の免疫が低下しているときであることが多いです。
健康なときなら、自浄作用によってカンジタ菌を撃退することができるからです。
そのため、性行為でカンジダがうつるのを防ぐためには、
・体調の悪いときの性行為は避ける
・コンドームを着用する
・どちらかに症状が出ているときは性行為はしない
という3つが挙げられます。
体調を崩しているときは免疫も低下していて、カンジダ以外の感染症にもかかるリスクが高くなります。
どうしてもという理由がない限り、体調の優れないときの性行為はやめましょう。
また、性行為をする際はコンドームを着用することでも、カンジダがうつるのを予防することができます。
コンドームはカンジダ以外の多くの性感染症の予防のためにも効果的ですから、性行為の際には必ず着用するようにしましょう。
そして3つめは、カンジダを発症しているときの性行為は控える、ということ。
カンジダはとてもかゆみが強く、カンジタ菌の繁殖している皮膚は普段よりもデリケートになっています。
そのため少しの刺激でも痛みを感じたり、炎症を起こすことも考えられます。
性行為という擦る行為で、カンジダが悪化してしまうかもしれません。
性器同士の接触だけでなく、性器と口の接触でもカンジダがうつる可能性はあるので、オーラルセックスも含めカンジダ発症中の性行為は控えましょう。
まとめ
カンジダは、可能性は低いですが性行為でうつることもあります。
確率は低いものの、うつる可能性があるということを覚えておきましょう。
パートナーにうつさないため、また、パートナーからうつされないようにするためにも、カンジダについての正しい知識を持ち、性行為をするときはコンドームの着用を徹底するようにしてください。